10日午前のニューヨーク株式市場は、米新規失業保険申請件数が増加したことで、景気下支えのための超低金利政策が長期化するとの観測が広がり、続伸している。午前10時05分現在は、優良株で構成するダウ工業株30種平均が前日終値比63.71ドル高の1万0400.76ドル、ハイテク株中心のナスダック総合指数が10.76ポイント高の2194.49。
労働省は同日、5日までの1週間の新規失業保険申請件数が、前週比1万7000件増の47万4000件となったと発表した。市場予想(ロイター調べ)は46万件だった。雇用情勢の厳しさが再び確認されたことで、超低金利政策の長期化が意識され、株式相場に資金が流入し、ダウの上げ幅は一時100ドル超に達した。
また、対ユーロなどでドル安となり、ドル建てで取引される商品先物相場に割安感が生じ、原油や金が買い戻された。このため、エネルギーや素材関連の銘柄が物色されたことも米株価の押し上げ要因となっている。
一方で、10月の米貿易統計で、輸入は小幅上伸にとどまったものの、ドル安や世界的な景気の回復を背景に輸出が堅調な伸びを示し、赤字幅が前月から減少したことも相場を下支えしている。
個別銘柄では、フェデックス、マクドナルド、ペップ・ボーイズ・マニー・モー・ジャックなどが物色されている。一方で、クローガーが売られている。30種銘柄では、アルコア、キャタピラーなどが大きく買われている。
日経平均141円安、中国株安や円高進行で上値重い=10日後場
10日後場の日経平均株価は前日比141円90銭安の9862円82銭と3日続落。
終値としては3日以来、約1週間ぶりに9900円を割り込んだ。
香港ハンセン指数の下落に加え、円相場が1ドル=88円を割り込んだことから、
日経平均は下げ幅を170円超に拡大する場面もあった。
前場は公的年金の買いが支えとなっていたとの声もある。
東証1部の出来高は20億8211万株。
売買代金は1兆3547億円。
騰落銘柄数は値上がり422銘柄、値下がり1146銘柄、変わらず115銘柄。
日経平均株価
前日終値 前営業日:10,004.72(12/09)
始値: 9,964.05(12/10)
高値:10,035.92(12/10)
安値: 9,834.22(12/10)
年初来高値:10,767.00(09/08/31)
年初来安値:7,021.28(09/03/10)